Sweet Neighbor

消灯済みのバス車内は暗い。
時刻はすでに深夜二時を回ってる。
修学旅行の帰り道だった。

最初は夜行バスに慣れない様子だった生徒たちも、
今日までの疲れが出たのか、いまは寝息を立てていた。
ときおり誰かが携帯でも見るのか、青白い光が座席から漏れる。
でも、それもすぐに消える。

僕はといえば、バスの一番後ろで
カーテンの隙間から高速道路をぼんやり眺めてる。
教師は一番前の席に座るきまりなのだけれど、
いまは車酔いした生徒に譲っていた。

あと少しで、この旅行も終わる。
少しでも早く終わってほしい。
そうじゃないと自分がなにをしてしまうか、分からないから。

僕の生徒で彼女でもあった可奈は、事故で亡くなった。
それから……幽霊になった。
僕が欲情した女性に乗り移り、僕の身体を求めてくるのだと、
そう聞かされていた。

彼女がとある女生徒に取り憑き、僕の部屋を訪れてから
すでに一ヶ月が過ぎていた。
不思議と、あれ以来可奈は一度も会いに来なかった。
でも、だからといってあれが夢だったとも思えなかった。

とにかくいまは、早く家に帰りたかった。
そして異性の誰もいない部屋で、
教え子に手を出してしまうような心配のない場所で
ぐっすりと安心して眠りたかった。
 
 
     * * *
 
 
「あの……寝て、ますか?」

誰かに声をかけられて、目が覚める。
いつのまにか、うとうとしていたようだった。
誰かが隣に座ってる。

「ああ、ごめん……どうかした?」

横に座っていたのは、北原雪乃だった。
最後列はほとんど荷物で埋まっているのに、
それを押しのけて、僕の隣に密着するように座ってた。

半ば寝ぼけたまま、つい視線を彼女の胸元に走らせる。
雪乃はクラスでも一、二を争うぐらいの巨乳だった。
可奈が現れる以前は、雪乃のことを考えながら
自慰に耽ったことも幾度もある。

ブラウス越しに、その大きな乳房を僕に
きゅっ…と押しつけながら、
雪乃がくすっと、いたずらっぽく微笑む。

「みんな寝ちゃってるようなので、
 せっかくだから楽しいことをしようかな、と思ったんです。
 ね……センセ?」

語尾をかすかに上げた、甘えるようでいてからかうような呼び方。
彼女の……可奈だけが僕にする呼び方。

「………可奈…?」

「そうですよ、センセ。
 ちょっとご無沙汰しちゃいましたね。
 それもこれも、センセが無理に我慢しちゃうからですよ?」

僕の身体に体重をかけ、しなだれかかってくる。
柔らかい身体が、肩や二の腕、腰のあたりにまでのしかかる。
十代の女の子特有の、やらしい匂いが広がる。
ペニスがゆっくりと膨らんでしまう……。

「………だ……だめ…だ……っ…」

小さく叫んで、窓際に逃げる。
でも、そんな数センチの距離なんてすぐに詰められてしまう。
白いブラウスを下からみっちり押し上げている胸が近づいてくる。
いつもの雪乃とはまるで違う、淫らで甘い表情をしてる。

「くすっ……そんなに大きな声を出しちゃ、
 だめなんじゃないですか、センセ?
 みんなが起きちゃいますよ?」

そうだった。思わず唇をきつく閉じる。
車内には何十人と生徒たちが乗ってる。
それこそ僕の一列前にだって。
見られたら、言い訳なんて不可能だった。

「分かっていただけましたか?
 ね、とっても素敵な状況ですよね。
 いまのセンセは私の手のひらの上なんですよ……。
 ……本当はね、ちょっと無理すれば
 センセの前に出てくるチャンスは何度もあったんです。
 でもせっかくだから、こうやって最高の瞬間が来るのを
 ずっと待ってたんです」

雪乃の指が、僕の下半身に伸びてくる。
ジッパーがゆっくりと引き下ろされ、ペニスが取り出される。
すでに大きくなりはじめていた性器は、
教え子の指に触れるとたちまち限界まで膨らむ。

「センセも、やっぱり期待してるんですね?
 この子……雪乃の身体で気持ちいいことをしてもらって
 びゅーびゅーたくさん射精する。
 心の底では……そう望んでいるんですよね」

「……ちが……っ……そんな……こと……」

「嘘ついちゃだめですよ。
 幽霊の私は、ちゃんと全部見てたんですから。
 センセは、表向きはとても立派な教師。
 私のことを知って、でも欲望に流されまいとして
 オナニーもせずにずうっと我慢してましたよね」

僕の耳元で、唇が触れそうなぐらいに近くで
雪乃の姿をした可奈が、しずかに囁きつづける。

「でも本当は、射精したくてたまらなかった。
 おちんちんを扱いて、白いどろどろをいっぱい出して
 頭真っ白になるぐらい快楽に浸りたかった。
 それも……自分の教え子たちを想像しながら。
 たとえば、あの里緒ちゃん。それからこの雪乃。
 おててや、足や、胸で、おちんちんを触ってほしくて
 それでこっそり目で追っていましたよね。
 ふふっ、嘘なんかじゃありませんよ。
 嘘じゃないから、こうやって私が乗り移れたんですよ」

雪乃のすべすべした指が、
ペニスを根元からしゅるしゅると撫でていく。
普段は大人しいあの雪乃が、僕のペニスを扱いてる。
そう意識するだけで、腰の奥がひくひくと震えてしまう。
……あぁ……くそ……っ………気持ちいい…ぃ……。

「ほらセンセ、見てください。
 いまなら好きなだけ、目で犯していいんですよ」

言葉につられて……見てしまう。
ブラウスのボタンが一つ外れて、
深い谷間がはっきりとのぞいてた。
白くて大きな乳房の隙間がとてもやらしくみえる。

「あのときと同じ……この子に記憶は残りませんから。
 なにをしたっていいんですよ。
 おっぱいを触っても、揉んでも、ちゅーちゅー吸っても、
 センセの自由なんですよ?
 ただし……周りにばれないように、ですけれど」

雪乃の右手はペニスを撫でつづけてる。
とっくにカウパーも溢れ出して、
ペニスは先っぽから根元までぬるぬるに濡れてる。

射精感がじわっ…と染み出してくる。
このまま……出したい……っ。
雪乃の手で扱かれながら、射精したい…!

いけないことだと分かってるのに、
理性が暗い情欲に溶かされてくのが分かる。
射精したい。精液を吐き出したい。
いや……ただ射精するだけなんてもったいない……。
どうせいけないことをするなら……もっと……。
もっと最高に気持ちよく……出したい………。
……あぁ……でも………。

葛藤で手がぶるぶると震える。
おっぱいを触りたい。まさぐりたい。
しょっちゅう視姦していたあの胸を触りながら
射精したら、きっとすごく気持ちいい……のに……。

「もう……そんなに悩まなくていいんですよ。
 どうせ最後には欲望に溺れるんですから……ね?」

雪乃が左手で僕の手をとり、
ブラウスの上から胸にそっと乗せる。
薄い生地を通して、あったかくて柔らかい感触が伝わる。
これが………雪乃の……おっぱい……。
やらかくて……むにむにで………。

指に少しだけ力を込めてみる。
ブラウスのさらさらした布地が指の腹にこすれて、
ついで指に沿うように乳房がたわんで、
それからまた弾力に押し返される。

「直接さわってみたら……どうですか?」

ボタンがまた一つ外される。
こまかに刺繍の入った淡い黄色のブラが見える。
乳房の表面にそっと指を伸ばす。
人差し指でつついてみる。
ぷにゅっ…と、小さく跳ね返される。
中指も一緒につついてみる。
むにゅっ…と柔らかさが伝わってくる。
背筋がぞくぞくと震える。
今度は五本の指で押さえて、ぎゅっと力を込める。
乳肉がぐにぐにとやらしく歪んでいく。
たまらない感触だった。

「……ぅ………ぁ……」

自分を慕ってくれてる教え子の胸を、
欲望にまかせて揉みしだいてる。
授業中の雪乃の純真な顔が思い出される。
心臓に真っ黒い血が流れ込むような罪悪感。
なのに、同時にそのときの雪乃の身体を思い出してしまう。
あのときも本当はずっと触りたかった。犯したかった。
その身体をいま……自由にしてる……。

「センセ、よだれがこぼれてますよ?」

雪乃が顔を近づけたかと思うと、
僕の唇の端からこぼれた唾液をぺろりと舐める。
一緒に、ペニスの鈴口を指でねっとりとこすられる。
背筋を快感が駆け上る。
脳がじんじんと甘く痺れる。
今までずっと張り詰めていた糸が、細く脆くなっていく。
精液が腰の奥から溢れ出してくる。

「出してしまいたいんですよね?
 ふふ、ちゃんと分かってますよ。
 教え子のおっぱいをむにむにしながら、
 おちんちんから白いのを吐き出したいんですよね。
 もちろん、かまわないですよ」

乳房をまさぐりながら、ペニスを扱かれる。
雪乃の指が、裏筋にカウパーを塗り込むように動く。
快感でがくがくと身体が震えて、座席のサスペンションがきしむ。
音を立てちゃいけないと分かってるけど、
でもこんなの我慢できるわけがなかった。
気持ちよすぎる……っ………出ちゃう……っ…。

「でもですね、センセ」

指の動きが、不意にゆっくりになる。

「このまま出しちゃって本当にいいんですか?
 精液をびゅーびゅー吐き出すのはさぞ気持ちがいいでしょうけど
 その結果……どうなるでしょうね?
 座席や床に精液がぼたぼた落ちて、臭いもたちまち広がって。
 みんなきっと起きちゃいますね。
 全部ばれちゃいますね」

「…………!」

息が止まる。
そうだ。どうして忘れてたんだ。どうして。
出しちゃ……だめだ……あぁ……でも…!

「……ぁ……もう……我慢できな…っ……」

下腹部が何度も蠢く。
精液がペニスの根元にもう流れ込んできてる。
尿道にあたたかい粘液が入り込みかけてる。
排尿を我慢するみたいに、
必死にペニスの根元に力を入れて射精をこらえる。
それでももう止められない。

「あはっ……出ちゃいそうですか?
 ティッシュとかハンカチとか、ないんですか?」

自分の荷物は全部前の座席に置いたままだった。
ペニスにむずむずしたような感覚が走って、
下半身の力がどんどん抜けていく。

「しょうがないですね、センセは。
 じゃあこれ、使わせてあげますね」

雪乃の左手がブラウスの中に潜り込んで
そのままブラのフロントホックを外す。
真っ白なブラウスから、淡い黄色のブラがするっと抜き取られる。
それを右手に持ち替えて、僕のペニスにかぶせる。
カウパーまみれの鈴口が、カップの内側ににゅるにゅるとこすれる。
肌と乳房に密着していた下着は、まだうっすらあったかい。

「……ぁ……ぁ……」

ここに出せる……これで…ばれずにすむ……っ…。
それに雪乃の下着の中に射精できる。
あの雪乃の乳房を包んでたブラの中に…!

「ほら、出しちゃっていいんですよ、センセ。
 おっぱいさわさわしながら、たっぷり出しちゃいましょうね…」

僕の左手を、雪乃が乳房に押し当てる。
ブラもなくなった生乳が、むにゅうっ…と手のひらに吸いつく。
小さく尖った乳首が当たるのが分かる。
ブラのカップがペニスの先端に押しつけられたまま、
裏筋と尿道口をこするように上下に動く…!

「……ひ…ぁ……っ……あぁあぁぁあぁ…ぁ…っ!」

びゅるっ…びゅるっ…!と精液が迸る。
音が周囲に聞こえるんじゃないかと心配になるほどの勢いで、
精液がどくどくとブラの中に吐き出されていく。
黄色いブラの内側に、白くて濁ったものがたまってく。
それを見てるだけで……また…っ……。

「……ぅ……ああぁ…ぁ…っ…!」

声を押し殺しながら、それでも快感に耐え切れずに喘ぐ。
雪乃は……いや可奈はうっすらと笑いながら、
ブラのカップをさらに亀頭に押しつけながら、
搾り取るようにカリ首をぐりぐりとこする。

「………ぁ……やめっ………ぁ…あぁ…っ!」

ペニスが何度も震えて、
あとからあとから精液を押し出してくる。
ブラのカップからこぼれてしまいそうなほどの量だった。
それでも雪乃はやめようとしない。
精液でぬるぬるになった下着を押しつけながら、
延々とペニスを扱きつづける………。
 
 
 
完全にペニスの律動がなくなったところで、
雪乃はやっとブラをペニスから離した。
そして僕の目の前に突きつける。

「ふふっ……すごくいっぱい出てますよ?
 この子のおっぱいが大きくて、
 ブラのカップも大きくて良かったですね。
 精液受け止め切れないところでした」

楽しそうに目を細めながら、
雪乃が指で精液をブラの内側に塗り込んでいく。
それでも白い粘液はなかなか減らなかった。
静かな車内に、にちゃ…ぬちゅっ…という音がかすかに響く。

かつん、と甲高い音が不意にした。

雪乃が眉をひそめて、手を止める。
僕の背中に嫌な汗が噴き出す。
かつん、かつん、とおそらく制靴で床を歩く音が
車内前方から近づいてくる。

雪乃の行動は素早かった。
隣に積んであった荷物の山から、
バス会社が貸し出している掛け毛布を抜き取って
僕の下半身を覆うように広げた。
下着も、精液で汚れた指も毛布の下に隠してしまう。
もちろんブラウスのボタンも留め直す。

「雪乃……ここにいたんだ?
 起きたら隣にいないから、びっくりしちゃった」

やってきたのは……川瀬里緒だった。
一ヶ月前、可奈が乗り移った最初の女の子。

「あ、ごめんね……。
 ちょっと酔っちゃったみたいで、
 先生に酔い止めの薬もらいにきてたの」

雪乃と里緒は、小声ながら親しげに会話を交わす。
一瞬、乗り移っている可奈がどこかに消えたんじゃないか、
そう思ってしまうほど自然な演技だった。

だけど、まだ可奈が操っているのだとすぐに分かった。
だって毛布の下で指が妖しく動きはじめたから。
萎えかけていたペニスをさすりはじめたから。

「…………ぅ……」

「あれ、先生も顔色悪いですよー?
 車酔いですか?」

里緒が無邪気に聞いてくる。
答えようとして、でも声が上ずったものになりそうで
怖くて喋ることができない。

「ちょっとクーラーに当たりすぎたみたいで寒いんだって。
 いつもは先生が私たちに、
 体調管理に気をつけなさいって言ってるのにね」

親しげに里緒と話しながらも、雪乃の指は動きつづけてる。
毛布が膨らんでばれないようにペニスを軽く押さえつつ、
またブラでペニスの先端をこすりはじめる。

さっき汚したのとは違う、もう一つのカップの内側で
カリ首のところが優しくこすられる。
かと思うと、表面の刺繍部分が裏筋にこすりつけられ
強烈な刺激が全身を駆け抜ける。

「…………っ……ぁ…」

上半身が反り返りそうになるのを必死にこらえる。
両腕で自分自身をかき抱くようにして、
痙攣しそうな身体を押さえつける。

「先生、そんなに寒いの?
 大丈夫? 私、風邪薬持ってきましょうか?
 ……って……あれ…?」

里緒がかすかに顔をしかめて、
ついで鼻と口元あたりを手で押さえる。

「雪乃……なんか変な臭い、しない?
 なんだろ、これ……食べ物、じゃないよね?」

緊張で胃がひくつく。
まずい。まずい。気づかれる。ばれてしまう。
みんなの寝ている車内で、
教え子の手と下着に精液を吐き出したって。

「あ、これはね、先生がさっき飲んでた
 栄養ドリンクの臭いらしいよ?
 なんかね、漢方由来のなんたらがいっぱい入ってて、
 臭いはきついけど効果抜群なんだって」

へえ、と感心したような声を里緒が漏らす。
僕にはもう相槌を打つ余裕もない。
また射精感がこみ上げてきてる。
下半身が絶頂に向けて収縮してる。
早く出したい……射精したい……っ…。
だから里緒、早くどこかに行って…っ……。

なのに、雪乃はまるで話を長引かすみたいに
里緒とまた会話をはじめる。
その視線が、一瞬僕に向けられる。
それだけで分かってしまう。

『このまま出しちゃいましょうね、センセ。
 里緒ちゃんの前で、可愛い教え子の前で、
 視姦しながら出したら、とっても気持ちいいですよ?』

ひそひそと囁くような声で、二人は話しつづけてる。
里緒は雪乃との話に夢中になってて、
僕の視線になんてまるで気づいてない。

ゆっくりと舐めるように里緒の身体を眺める。
雪乃には負けるけれど、それでもかなりの巨乳だった。
鎖骨から胸にかけてのやらしい曲線を、
視線で何度もなぞってしまう。

それからほっそりとした腰に視線が滑り落ち、
ひらひらと揺れるプリーツスカートで止まる。
暗い車内でほとんど黒に近い色に見える布地から、
白い太ももがすらりと伸びてる。
スカートの裾が踊るたびに内ももが垣間見える。

『里緒ちゃんの身体も、とってもやらしいですね。
 ね……覚えてますか、センセ?
 センセはあの制服の中身がどんなふうなのか、
 よく知ってますよね。
 だって一ヶ月前、さんざん犯しつくしたんですから。
 おっぱい、柔らかかったですよね?
 太もも、すべすべだったでしょう?
 それから……ナカもとっても気持ちよかったですよね?』

ぞわり…と、後ろめたさと快楽が同時に襲ってくる。
あのときの光景、あのときの肌触り、
あのときの射精の気持ちよさを思い出す。
そうだ……僕はこの子で………。

ペニスにかぶせられた雪乃のブラが、
精液を欲しがってるみたいに
亀頭に沿ってぎゅっと押しつけられる。
きめ細やかな繊維がこすれる感触に、
射精感が強制的に引きずり出されてく……。

「でね………きゃ…っ…」

バスが急にブレーキを踏んで、
反動で里緒が体勢を崩す。
雪乃の膝の上に倒れ込むように手をつく。
胸元からのぞく谷間が僕から見える。
雪乃の手が、ブラをペニスに一際強く押しつけて。
それで。

……びゅぶるっ……ずちゅっ……じゅぶっ…!

ペニスを覆うブラの中に、精液が盛大に迸る。
出しながら、すぐそこに何も知らない里緒がいるんだと
だから気づかれてはいけないと必死に念じる。
だけど、思えば思うほどペニスが震える。
精液が腰の奥からいくらでも流れ出てくる…っ…!

……ずちゅっ……じゅ…ぶっ……びゅ…っ……びゅぷ…っ…!
 
雪乃がブラの内側を使って、
まるで舌で舐め取るみたいに
鈴口に残った精液をこそぎとっていく。
一方で、顔は里緒を気遣う表情を見事に形作ってる。

「もう……里緒ったら危ないよ?
 ほら、先に席に戻ってて。
 私もすぐに戻るから」

雪乃に促されて、里緒が素直に通路を戻っていく。
その後ろ姿をしばらく見てから、
雪乃…の姿をした可奈が僕を振り返る。

「センセこそ……危ないところでしたね。
 教え子相手に興奮して精液撒き散らしてるの、
 見られちゃうところでしたね……ふふっ」

「可奈……なんで……こんな……こんなふうに……」

思わず漏らした僕の言葉を聞いて、
可奈の表情が……にやりとした笑みに変わる。

「なんでって……私はセンセを愛してるからです。
 だから、センセが一番気持ちよくなれる、
 そういう方法を取ってるんです。
 まさか今の射精、気持ちよくなかったなんて
 そんな嘘は言わないですよね?」

可奈は毛布の下からブラを取り出す。
そこには両方のカップに
大量の精液がこぼれていた。
その精液を舌でれろり…と舐めながら可奈は微笑む。

「それにね、センセ。
 本当はあの子にばれたって、大した心配はいらないんです。
 そんなことになったら、センセがまたあの子に
 あさましい情欲を抱けばいいだけなんです。
 そしたらまた私が乗り移って、記憶を消してあげますから。
 ほら……とっても便利で素敵ですよね」

ブラの中にたまった精液溜まりに、
可奈は右の人差し指をつける。
それからその指先で、
左手の薬指に指輪のように精液のリングを描く。

「だから、私という恋人がいるかぎり、
 センセはなんだってできるんです。
 ただし、センセの心が罪悪感で潰れないかぎりは、ですけど。
 ううん……もしかりにそうなっても大丈夫。
 もしセンセが自分を心底嫌いになって、どこかのビルから飛び降りても
 ちゃんと私が魂を拾い上げてあげます。
 そしたら二人で、もっと自由に遊びましょうね。
 やらしい遊びを永遠にしましょうね。
 だからセンセ、生きていても死んでいても、
 私たちはずっとずうっと、最高の恋人同士なんですよ……」

END