教祖様のおとしかた』 第3話 堕落

教団の本館には、面談室と呼ばれる部屋がある。
予約をとってもらう必要はあるけれど、
信者がじかに「教祖様」と話ができる場所だ。
父の代から続く、小規模な教団ならではの仕組みだった。

教祖の仮面を張りつけたまま面談に応じるのも、
この二年でだいぶ慣れていた。
なに食わぬ顔でもっともらしい言葉を伝えれば、
相手は勝手に納得して喜んでくれる。
今日の面談も、いつもどおりのそれで問題なかった。
……最後の一人を除いては。

「すみません、教祖様。
 わざわざお時間をいただいてしまって」

机を挟んで対面に座った菜々美が、頭を小さく下げる。
今日もセーラー服を着ていた。

「そんなの、気にしないで。
 僕の方こそ、話をしないとって思ってたから」

少し柔らかい口調で話す。
普段はもっと威厳に気をつけた話しぶりをするけど、
年下の女の子相手だと、このぐらいが良いと思った。

「これは返しておくね。
 その……お願いされたとおり、僕が確認したよ。
 お祈りを欠かさずに暮らしてた。
 立派だと、思う」

懐からUSBメモリを取り出し、机に置く。
なるべく菜々美を見ないようにしながら、
事前に考えていた台詞をゆっくりとなぞった。
そのあいだも……動画の色んなシーンが脳裏をよぎる。

このUSBメモリに収まっていたのは、
あの……朝の着替えの風景だけじゃなかった。
祈りを一日中欠かしていない証明のために、
スマホのセルフ撮影の動画が幾つも入っていた。

さすがに学校での様子とかはなかったけれど、
着替えのあと、朝食を食べる前にも祈りを捧げる。
帰宅してからも、宿題を片付けたり、
おやつを食べたり、その合間合間に祈りが挟まれる。

「ただ……えっと。
 女の子としては無防備すぎる場面も、
 なかにはあったから。気をつけてね」

……寝起きに裸になったことだけじゃない。
お風呂に入るときには、
服を脱ぎかけの下着姿のままお祈りをしたり。
浴室に持ち込んだスマホで、
お湯につかりながら祈りを捧げる様子まであった。

「あ、はい……申し訳ありません。
 どこまでお見せすべきか、分からなくて。
 なるべく包み隠さない方がいいのかと……」

菜々美は少し恥ずかしそうに目を伏せる。
そんな顔をされてしまうと、
もうなにを言っていいのか分からなかった。

今回のことは……どう考えてもおかしかった。
いくら一日を記録するのが目的とはいえ、
下着姿や裸を映したりする必要はない。
まして動画の菜々美はときどき、意味ありげに笑った。
意図的な行動だとしか、思えなかった。

でも……そういう目的だっただろうと糾弾するのは、
そういう目で彼女を見た、と白状するようなものだ。
律心教の教祖には、許されないことだった。

あるいは……たんに性的に見てしまったというだけなら、
まだ彼女を問い詰められかもしれない。
でも、僕がしたのは……。

(…………)

目を伏せたままの菜々美を、ちらりと見る。
一度も染めたことすらなさそうな、綺麗な黒髪。
深窓の令嬢を思わせる、物静かな雰囲気。
それでいて……淫らな曲線を描いている身体。

この一週間でいったい何回、
彼女のことを想像して自慰に耽っただろう。

朝の着替えでは、ピンクのTシャツから
真っ白で大きなおっぱいがこぼれるのを見ながら。
洗面所で服を脱ぐのでは、
レースのブラやショーツが露わになるのを凝視して。
湯船に浸かっているシーンでは、
乳房がやわらかそうに、ゆらゆら揺れるのを見つめて。

一回のオナニーで済んだことは、一度もなかった。
毎日、二度も三度も、馬鹿みたいに繰り返した。
これまでの人生でこらえつづけてた欲望が、
いまさらに噴き出したみたいだった。

しかも……いけないことだと理解しながら、
彼女の動画はすべてコピーを取ってしまった。
今日だって、部屋に帰ればきっとまた……してしまう。
自分の屑っぷりに吐き気がする。

なのに……ペニスはいまでさえ少し膨らんでる。
数えきれないほど妄想の対象にした彼女が、
いま目の前にいる。
かすかに女の子の良い匂いもする。
そのことに身体が反応を抑えきれない。

(…くそ……どうかしてる…っ……)

手のひらに強く強く爪を突き立てる。
だけど、痛みが募るばかりで勃起が収まらない。
ペニスが膨らんでるのも、爪を立ててるのも、
机の下で菜々美からは見えてない。
だけど、股間を膨らませながら信者の女の子と話すなんて、
それだけでもうどうしようもない罪に思えた。

「あの……教祖様。
 じゃあ、試験は合格ということでいいですか?」

「え?
 ……あ、うん、そうなるのかな。
 といっても、いまじゃ大した意味はないんだけど」

不意に飛んできた質問に、慌てて答える。
一応は試験と名付けられてるから、合否はある。
もっとも、いまじゃ形ばかりの制度だ。
合格して、敬虔な信者と認められたところで……。

「でしたら、ひとつ、お願いがあるんです。
 この教団を運営するお手伝いを、
 私にも……させてもらえませんか?」

「……お手伝い?」

いきなりの話に困惑して、
呆けた声でおうむ返しををしてしまう。

「はい。教祖様の教えをもっと広めるために、
 なにかお力になりたいんです。
 でも私……他の方を勧誘したりは苦手なので、
 せめてお掃除とか、事務作業なら、と。
 ……だめでしょうか?」

菜々美の話し方は、慎み深く丁寧だった。
相変わらず顔を伏せたままの、しずかな問いかけ。
……ただ彼女の指先だけは、
少し不安そうに胸元のスカーフを弄んでいた。

揺れるスカーフのすぐ両脇では、
セーラー服が下からぐっと押し上げられてる。
彼女の着替えを繰り返し見すぎたせいで、
その下のブラや乳房までが簡単にイメージできてしまう。
ペニスがひくつく。
……とっさに、爪をさらに強くめり込ませた。

「………申し訳ない、けど。
 いまは人手は足りてるから……」

手のひらがじんじんと熱い。
たぶん、一晩は跡が消えないほどに爪が食い込んでる。
けど……なんとか断ることができた。

「……そう、なんですね。
 私こそ申し訳ありません……急にお願いして」

菜々美が頭を下げて、机に置かれたままだった
USBメモリを手に取ろうとして――落とした。
カラン、カラン…と、プラスチックの乾いた音が響く。

「あっ、ごめんなさい……」

菜々美が机の下に潜り込む。
僕も周囲を見渡したけど、見当たらない。
少し遠くに転がっただろうかと、そう思った瞬間。
股間を、撫でられた。

「…………!?」

机の下に潜り込んだ菜々美が、
そのまま僕の両脚のあいだに身体を滑り込ませてた。
床に膝をついた格好のまま、
僕のズボンの膨らみを、ゆったりとさすってる。

「なに、して……」

「くす……それは私の台詞です、教祖様。
 いったい、なにをなさってるんですか?
 どうして……おちんちん、大きくしてるんですか…♪」

勃起してる事実を教え込むみたいに、
手のひらでズボン越しのペニスをこね回してくる。
女の子の手のやわらかく、ふにふにした感触。

小さくしなきゃ、と思うのに
焦れば焦るほど、逆にペニスががちがちに硬くなる。

「は、離れて……っ…。
 これは、その……たまたま、そうなっただけで」

「ふふっ。教祖様は、冗談もお上手なんですね。
 あんなに私のおっぱい、じろじろ眺めておいて……♪
 たまたまなわけ、ないですよね?」

ベルトのバックルが外される。
ズボンと下着が足首まで脱がされてく。
なにもかもが突然すぎて、身体と思考が停止してる。
やがて、ペニスがすっかり露出してしまう。

「ん……透明なのも、たくさん出てます。
 いったい、どれだけ興奮なさってるんですか。
 お話しながら、私、目で犯されてたんでしょうか。
 あ、それに……」

机の下から顔だけ覗かせた状態で、
菜々美がペニスに顔を近づけ……すん、と臭いを嗅いだ。

「とってもくさいです…♪
 男の人のやらしい……精液の臭い……。
 教祖様……今日、オナニーなさったんですね」

菜々美が目を細めながら、すん…すん…と続けて嗅ぐ。
そのあいだもペニスに添えられた指が上下に動いてる。
絶え間なく、女の子の指先の気持ち良さが送り込まれる。
カウパーが、どぷり…と溢れる。

「ね、教祖様……私、分かっちゃいました。
 これ、今日だけの臭いじゃないです。
 洗っても簡単には落ちない、染みついた臭い……♪
 毎日いっぱい、オナニーなさってますよね?
 きっと、私の動画を使って……♡」

「……い、言ってる意味が、」

「最初のはたしか、シャツからおっぱいが
 こぼれちゃうのでしたよね……こんなふうに♡」

セーラー服の左裾がめくり上げられる。
おっぱいが、ブラもなしにいきなりこぼれ出る。
ソファで眠りながら見た、あの夢にそっくりだった。
菜々美の指で扱かれた記憶があざやかに蘇り、
快楽をねだるようにペニスが脈打つ。
射精したい、と思ってしまう……っ…。

「おっぱい見ただけで、喜びすぎです…♪
 それとも……喜んじゃう理由でもありましたか?
 似たような状況を夢で見た、とか……♡」

はっ、はっ…と、まるで息を切らした犬みたいに
浅く速い呼吸をすることしかできない。
いまが現実なのかすら、自信が持てなくなってくる。

「でも、もしかしたら…♪
 夢では……おっぱい、触れてなかったりしますか?
 こんなにやらかいのに、もったいないですね…♡♡」

僕の太ももに片手をつくようにして、
上半身を持ち上げながら、身体を足に押しつけてくる。
露わになったままの左乳が、
僕の内ももに、むにゅーっと擦りつけられる。

「……ぁ……っ……」

たぷたぷと甘い弾力が、素肌を撫でる
内ももに押しつけられてるだけで、
その柔らかさと重量感がはっきり伝わる。
もし指を沈めたら、どんなに気持ちいいだろうか。

色白の乳房の先端には、ほんのり桜色の乳首があって
胸がたゆんと波打つたびに、ちら見えする。
それにときおり、乳首がくすぐるように肌を擦る。

「ほら……とってもやらかいですよね……♡
 指をぎゅーって沈めてみたり、
 むにゅむにゅ…って揉んだら、すごいですよ?」

菜々美が喋るたびに、吐息がペニスに当たって、
くすぐったい快感に背筋が震える。

いまにも、身体の力が抜けて射精しそうだった。
かろうじてそうならないのは、これが現実だから。
信者の子に射精なんて、許されるわけがない……。

「ところで、教祖様。
 先ほどのお話……考え直していただけませんか?
 お手伝い、やっぱりさせてほしいんです」

おっぱいが、内ももから少し離れる。
ひた、ひた…と、ときどき当たりはするけれど、
あまりに弱くもどかしい快感だった。

「そういえば……もしお手伝いするとなったら、
 こうして二人きりになるのも簡単ですね。
 色んなことができそうです…♪」

罠だ。
僕が立派な教祖様じゃないとすでに分かって、
その上で持ち掛けられた提案だ。
なにか裏があるに決まってる。
けど……。

視界の中で、はだけた左胸がゆったり揺れる。
薄ピンクの乳首がよく目立つほどに、
真っ白で綺麗な乳房だった。
湧いてきた唾を、ごくりと飲み込む。

「安心してください。
 教祖様がえっちなやらしい人だってことは、
 他の誰にもばらしたりしません。
 だから……いいですよね?」

菜々美がそっと僕の右手を取る。
いつのまにか、爪を突き立てるのを忘れていた。
服から溢れた彼女のおっぱいに、手が近づく。

亀頭や竿がぎちぎちに硬く膨れ上がる。
カウパーを絡めた菜々美の指が、
ペニス全体をくちゅくちゅと撫で回す。

僕の手が、菜々美の胸からほんの数センチに迫る。
手を引っ込めないと。
提案を断って、彼女を振り払って、
何事もなかったことにしないと。
なのに、なのに……。

「はい、おっぱいに……ぴと…っ…♡♡」

手のひらが、乳肉に吸いつく。
しっとりした肌をさするだけで、
頭の中に幸福感が染み出す。

「ふふ、触っちゃいましたね……♪
 えっちなことを我慢しないといけない教祖様が、
 信者の女の子のおっぱい、指ですりすり……♡
 でも、約束したから誰にも言いません。
 だから、もっと……揉んじゃってもいいですよ♡♡」

僕の両脚のあいだにかがむ菜々美の乳房を、
下からすくい上げるようにして持ち上げ、
その下乳に指をずぶずぶと埋める。
ふわふわのおっぱいに、指が深く沈み込んでは、
奥深くから、ぷにゅんっ…と跳ね返される。

「………ぁ………女の子の……おっぱい……」

「そうです……女の子のおっぱいですね。
 触るの、はじめてでしたか?
 くすっ……ほんとに立派な教祖様だったんですね。
 ついさっきまでは、ですけど……♡
 ね、おっぱいに夢中の、わるい教祖様…♪」

囁くような調子で喋りながら、
菜々美は優しい手つきでペニスを扱きつづける。

カウパーはすでに尋常じゃない量が溢れ出て、
菜々美の指をつたって、手の甲までをてかてか濡らしてた。
信者の女の子を、菜々美を、汚してる。
意識した途端、ペニスが跳ね、指に力が入る。
おっぱいの気持ち良さが、また手のひらいっぱいに広がる。

「……ぅ……くっ……」

射精感がどんどん強くなる。
このままだと出てしまう。
菜々美の手に、身体に、かけてしまう。
でも、でも……っ…。

「わ……おっぱい、むにゅむにゅ、強くなりました♡
 教祖様、どうしたんですか?
 もしかして……射精しちゃいそうですか?
 なのに、終わるのがもったいなくて、
 おっぱいをまさぐちゃってるんですか♡♡
 射精しちゃだめだーって我慢もせずに、
 むしろ人の胸を揉みしだくとか、最低ですね……♪」

「…ぁ……ごめん……ごめんなさ……っ…」

僕は、なにしてるんだ。なに言ってるんだ。
だけど、止まらない。
さんざん妄想した菜々美のおっぱいを揉みしだいて、
ペニスは甘く扱かれつづけて。
菜々美の身体から髪から、吐息から、良い匂いが溢れ出る。
頭の中に、ピンクのもやが充満してく。

「なにも謝らなくていいんですよ。
 これは、私のお願いを聞いてくださったお礼ですから…♪
 そうだ……おちんちんの方にも、
 おっぱいのお礼、あげちゃいましょうか……♡♡」

菜々美がさらに上半身を持ち上げる。
同時に、右胸だけはかろうじて隠していたセーラー服が
べろん…と全部めくり上げられる。
白い谷間が溢れたかと思うと、亀頭が飲み込まれる。

「んっ……ぁ……っ…!」

竿全体を覆うほどの巨乳ではないけれど、
それでもペニスの先端はすっぽり包まれてしまった。
カウパーにまみれてた亀頭に、
乳肉が押しつけられ、にゅるにゅる擦れる。
……ぁ……ほんとに、出て……しまう……っ…。

「いいんですよ、出してしまって……♡
 おっぱい触りながら、
 おっぱいにおちんちん押しつけながら、
 びゅーってしちゃいましょうね……教祖様♪」

気づいたら、両手で胸を揉みしだいてた。
その僕の手の上に、菜々美の手が重ねられる。
指がさらにおっぱいの奥に沈み込む。
ペニスが左右から押し潰される。
ぬるんだ柔らかさで頭がいっぱいになって、それで。

「ああぁぁぁあぁぁ……っ……!!」

どくどくどくどくっ…!と精液が溢れ出す。
カウパーですでにぬるぬるだった谷間が、
どろどろにあたたかく濡れていく。

精液の一部は谷間の上から噴き出して、
セーラー服やスカーフはもちろん、
菜々美の首元や鎖骨まで汚していく。

「出ちゃいましたね……♡
 肉欲に溺れちゃだめだ……なんて、
 いつもはみんなの前で仰ってるのに……♪
 年下の女の子、それも信者の私のおっぱいに、
 どぷどぷって、たくさん……♡♡
 ……あ、まだ残ってますか?
 はいはい……♡」

重たく粘ついたぬめりと一緒に、
亀頭が菜々美のおっぱいの中を往復する。
にゅるり、にゅるるっ…と乳肉がペニスを擦る。

谷間が竿の根元まで滑り落ちたかと思うと、
今度はねっとりと先端に向かって擦り上げられる。
尿道が優しく押し潰されて、
鈴口から精液が、とくり、とくり…とこぼれる。

そうされながらも、僕の手は菜々美の胸に吸いついてて、
おっぱいの感触を余さず味わいつくす。
深い罪悪感と後悔と、甘い陶酔が一緒に襲ってくる。
でも難しいことはなにも考えられなくて、
ただ快感に浸って、精液をゆっくり吐き出し続ける……。
 
 
 
 
 
 
「……さて」

すっかり射精が落ち着いた頃になって、
やっと菜々美は身体を引いた。
白い谷間は、黄ばんで泡立った精液にまみれてた。
少し萎えたペニスとのあいだに、
濁った粘液の糸が長く引いて……やがて途切れた。

「……では教祖様。
 約束、ちゃんと守ってくださいね?
 明日からさっそく、お手伝いに伺いますから」

僕の両脚のあいだで、菜々美が上目遣いで微笑む。
シャンプーの匂いがふわっとしたけれど、
どうしようもなく精液の臭いが混じっていた。

「……ああそれと。
 私もちゃんと約束は守ります。
 今日のことは、誰にも言ったりしませんので、
 どうぞご心配なく……♪」
 
 
 
     * * *
 
 
 
……そうして、菜々美は週に何度か、
教団運営の手伝いをするようになった。

ただ、菜々美は入信して間もない。
しかも人目を引く外見で、なおかつ十代の女の子だ。
そんな子を、あからさまに特別扱いするのは
運営上の火種になりかねなかった。

一応、生活が苦しいらしいのでアルバイトさせてあげる、と
建前だけは用意した。
それでも、あまり目立たせるようなことは避けたくて、
自然と……別館の方で手伝いをしてもらうことになった。

僕と姉さんの住まいでもあるけれど、
一階の一部は資料室や事務室としても使っている。
他の人間は滅多に来ないし、都合は良かった。

なんだか、すべてが菜々美の思惑どおりな気はした。
不思議と姉さんですら、
菜々美が別館に出入りすることに反対しなかった。
むしろ最近は、妙に仲良くなっているようにすら見えた。

……菜々美はきっと、なにかをたくらんでる。
だけど、彼女に秘密と弱みを握られてしまった自分には
もう事態を止められなかった。
いや、それどころか……。
 
 
 
「あ、教祖様……お疲れ様です。
 ちょうどお聞きしたいこともあったので、
 お会いできて良かったです」

事務室に入ると、パソコンの前で作業をしていた菜々美が
僕を認めて、やわらかく微笑んだ。
しとやかで優しい笑顔。

「えと……聞きたいことって?」

「このファイル、なんですけど。
 少し分からないところがあって……」

液晶モニタを確認しようと、菜々美の隣に近づく。
少し身をかがめると……かすかにシャンプーの香りがした。
あの日嗅いだのと、同じ匂い。

視線がちらり、と菜々美の……胸元に伸びてしまう。
セーラー服の胸当ては外されていて、
谷間が見えてしまってた。

「どこ見てるんですか、教祖様……♡」

いきなりの艶めいた声。
清楚な少女の奥から、色気が滲み出てくる。
菜々美の指が、僕の股間を撫でる。
すでに、勃起していた。

「おっきくなってますよ、ここ……♡
 まさか部屋に入る前から、勃起してたんですか?
 私に会えば、えっちなことしてもらえるって
 期待してたんですか?
 いけない教祖様…♪」

くすくすと笑いながら、
菜々美がズボンのジッパーを引き下ろしてく。
すっかり慣れた手つきで、ペニスを取り出してく。

だめだと分かっているのに、抵抗できない。
……違う。
ほんとは菜々美の言うとおり、期待していた。
だって、昨日も一昨日も、最近は会うたびにこうだった。
二人きりになるたび、菜々美に射精させてもらってる……。

「そういえば、今日の講話はあれでしたね。
 性欲に溺れて不倫を繰り返して、
 結局誰にも愛されずに終わる惨めな方のお話……♪
 ……ふふっ。
 でも教祖様は違いますよね。
 浮気しているわけでもなんでもなくて、
 最初からおちんちん気持ち良くしてもらうことしか
 考えてないんですから……♡
 誰かを裏切ったり傷つけたり、してませんから。
 いいですよね、ちょっと、びゅーびゅーするぐらい…♡♡」

すでにカウパーがだだ漏れで、
取り出されただけ透明な糸が垂れるほどだった。
椅子に座ったままの菜々美が、鼻を近づける。

「やっぱりくさいです、教祖様……♡
 お風呂に入ってない……というより、
 入ってからもまたオナニー、しちゃいましたか?
 昨日もいっぱい、どぷどぷさせてあげたのに……♪
 今日も朝からお部屋で、
 私のえっちな動画を見ながらしこしこ…って、
 いっぱいなさってたんですね?
 なのに、いまもまた……がちがちです♡♡」

「………ぅ……」

なにもかも、菜々美の言うとおりだった。
もう完全に欲望が暴走していた。
起きている間中、ペニスがずっと疼きつづけてる。

菜々美の手や胸で何度も射精して、
それでも部屋に帰るとすぐにたまらなくなってしまう。
彼女の動画を再生して、いましがた味わった
快感と感触を思い出しながら、また射精する。

朝起きては、菜々美に会ったらなにをしてもらえるかと、
その期待だけで我慢できなくなってオナニーしてしまう。
そんな毎日だった。

「どうせ、そうじゃないかなと思ってました…♪
 でも、いつもこれじゃあ触るの、汚いですから……。
 ふふっ。今日はハンカチ、持ってきました……♡」

そう言って、スカートのポケットから、
ピンクのつるつるとした布地をつまむように取り出す。
けど、すぐに気がつく。
それはハンカチじゃなくて、ショーツで……っ…。

「もう、おちんちん喜びすぎです。
 跳ねすぎてカウパー、机に飛びましたよ?
 で、このパンツ……ハンカチでふきふき、しようと
 思ったんですけど……♪」

菜々美が空いている右手で、マウスを操作した。
モニタ内のファイルがダブルクリックされ、
ついで……パスワード入力画面が表示される。

「先に、これを教えてもらっていいでしょうか?
 そしたら、おちんちんのお掃除に移りますね」

「っ……」

教えるべきじゃ、ない。
そんなことは、分かってる。
だけど、パスワードは幾つか使い分けてるし、
見られて絶対に困るファイルでもなさそうだった。
あっというまに、言い訳が頭を埋め尽くす。

「…………♡」

菜々美が黙ったまま、
ショーツの端を垂らして……亀頭に乗せた。
すべすべの布地が、すりっ…と小さく擦れる。
全身が震える。
この快感をもっともっと味わいたい。
すぐに、いますぐに……っ…。

「教える、教えるから……っ…」

パスワードを口にする。
菜々美が打ち込むとファイルの中身が表示される。

「くすっ……ありがとうございます。
 では、おちんちん、
 いっぱい気持ち良くなっちゃっていいですよ…♡♡
 はい、パンツですりすり……♪」

ピンク色のショーツが、
竿に伸び広がるまでたっぷりと垂らされる。
そのままペニスの先端へと、引きずるように動かされる。
女の子の下着のつるつるの生地が、
竿やカリ首をずりずり…と擦ってく。

「……ぅ……あぁ……っ…」

腰の奥がひくひく蠢く。
もう精液がいまにも溢れそうになっていた。
菜々美に射精させてもらえるのを身体が覚えてしまって、
日に日に絶頂が早くなってる。
けど、でもやっぱりこの時間が終わるのも惜しくて。
必死に竿の根元に力を入れ、射精をこらえる。

「一生懸命に我慢なさってるところ、
 申し訳ないですけれど……♪」

垂らしていたショーツがつまみ上げられ、
内側を広げて、ペニスにすっぽりとかぶせられる。
鈴口がクロッチに密着する。
ショーツで包み込んだまま、竿が扱かれる。
なめらかな繊維の感触に、頭がじんじん痺れる。

「どうせ、すぐに出てしまいますよ?
 だって教祖様、気づいてないみたいですけど♪
 このパンツ……あの動画に映ってたのですから♡♡」

最初に見た、あの動画。
起き抜けの菜々美が裸になっていく、あの映像。
彼女が穿いていた薄いピンク色の、パンツ。
ペニスを押しつけることを何度も夢見た、あの下着。
それが、竿をしゅるしゅると優しく撫で回して。

「……ぁ……出ちゃ……あぁぁああぁぁ…っ…!!」

精液がピンクのショーツに迸り、
布地を生あたたかく染め上げてく。
そのあいだも、下着の持ち主である菜々美は、
僕の妄想を知っていたかのように
鈴口にショーツの布地を手のひらで擦りつける。

「あとからあとから出てきますね…♪
 でも、気にしなくていいですよ。
 今日は女の子の下着ハンカチで包んでますから…♡♡
 最後の一滴まで、遠慮なさらずに」

菜々美がゆったりとショーツを前後させる。
精液でぬるぬるになった女の子パンツが、
なおもペニスを甘く擦り続ける。

身体が勝手に動き、さらに快感を貪ろうとする。
彼女の顔の高さで、へこへこと腰を振り、
彼女の穿いていた下着に、ごしごしペニスを押しつける。
精液がまた溢れる……。

自分の醜さに、みっともなさに、頭がくらくらする。
なのに、身体の奥の情欲がまだ消えない。
僕はどうしてしまったんだろうか。
これから、どうなってしまうんだろうか。
分からない。怖い。
でも、だからせめていまだけは。
この気持ち良さに一秒でも長く浸っていたい………。