翌朝、僕はリビングで朝食をとっていた。
眠たい頭を少しでも起こそうと、濃いコーヒーをすする。
今日も学校は試験休みで、父も母もやはり仕事に出てしまっている。
本当ならこんな日は昼すぎまで寝ているところだけれど、
それでもなんとか朝のうちに起きてきたのには理由がある。
その理由は、言うまでもなく例の薬を入れるためだった。
性への意識を倒錯させるあの薬は、
毎日服用させることで少しずつ効果が強くなるのだから。
ほどなくして階段から足音が聞こえて、早弥が姿を見せる。
「おはよ」
早弥からの挨拶の言葉に、思わずどう返事していいか迷う。
妹に挨拶されるなんて、いったいいつぶりだろうか。
「なぁに？ 人が挨拶してるのに返事なし？」
「あ、ああ……ごめん、その、おはよう」
わずかにどもってしまった僕を、早弥は不思議そうに見つめる。
「なに動揺してるの？ へんなの」
小首をかしげながら、早弥は冷蔵庫から水のペットボトルを取り出す。
……さきほど僕が薬を入れておいた水を。
早弥はコップに注ぐこともせず、そのまま口をつけて一気に飲み干した。
「人が水飲んでるとこみて、なにか楽しい？」
問いかけられて、妹を凝視していた自分に気づく。
あわてて目をそらし、手もち無沙汰に新聞を眺めてみたりする。
そのあいだ、早弥はなれた手つきでトーストを焼きはじめている。
いつもならリビングにいるだけで「どっか行け」と言われるところだが、
いまはそんな様子もなかった。
もっとも、だからといって大した会話があるわけでもない。
食器の音がやたらと響く、しずかな朝食がつづく。
やがて朝食を食べおわると、早弥は二階に上がっていった。
すぐに追いかけるのも怪しまれるだろうし、
しばらくリビングでぼんやりとテレビを眺める。
そのうちに眠気がやってきた。
昨日、あのあとも早弥のことを思い出して何度も自慰に走った。
その疲れが今頃になって出たのかもしれない。
* * *
気がつくと、ソファで眠り込んだまま一時間が過ぎていた。
目が覚めたのは、頭上で響く物音のせいだった。
早弥が部屋の掃除でもしているのか、二階がやたらと騒がしい。
真上から、いまもかすかな振動が感じられる。
そこでふと違和感に気づく。
どうして、リビングの真上から音がするんだろうか。
この上は早弥の部屋じゃない。
……僕の部屋なのに。
息を切らせながら自分の部屋に戻ると、そこにはあらゆる物が散乱していた。
隠しておいたDVDや、エロ漫画、同人誌、そんなものが部屋中に散らかっている。
そして早弥はといえば、パソコン上にウィンドウを幾つも開いて、
エロ動画やエロゲを同時に観賞していた。
「あ、お兄ちゃん」
明るい声で、早弥が僕に声をかける。
ただ、周囲に性的なものが散乱しているせいだろうか、
その声にさえ淫らな調子を感じてしまう。
「早弥……なにしてるの？」
「なにって、お兄ちゃんのオナニーの研究だよ？」
にこっ、と早弥が笑う。
その無邪気な笑みに、すうっと背筋が寒くなる。
……だけど、この感覚を僕はもう知っていた。
妹の認識がずれていくのを、僕はまた目の当たりにしているのだ。
「ごめんね、部屋散らかしちゃって。
でもお兄ちゃんも悪いんだよ？
本棚の裏から机の引き出しまで、色んなとこにエッチなもの隠しすぎ。
だから引っぱり出してくるだけで、こんなになっちゃった」
「一応……聞いておくとさ。
その、研究をして…………どうするの？」
「どうするって……お兄ちゃんのオナニーの手伝いに役立てるの。
私は妹なんだから。
それで研究の結果なんだけど、今日はコレ使おうかと思って」
早弥がそう言って取り出したのは、オナホールだった。
机の引き出しにしまっておいたはずのもので、
いわゆる非貫通式という穴が片方にしか空いていないタイプだ。
「お兄ちゃん、これでじゅぽじゅぽ遊ぶのが好きなんでしょ？
昨日も私が気持ちよくオナニーできるように手伝ってあげたのに、
あのあとまた一人でしてたんだよね。
だってこれ、まだ湿ってるし、それに……匂いも残ってる」
オナホールの穴に早弥は人差し指を突っ込むと、
ぐりぐりとこねくり回すように動かす。
その仕草を見ていると、なんだか僕が尻から指を突っ込まれているような
おかしな感じがしてくる。
呼吸が浅くなり、身体中がぞわぞわしてくる。
「じゃあ、さっそくしてあげよっか。
昨日はパンツ見せてあげるだけだったもんね。
あれじゃ満足できなかったみたいだから、
今日はこのオモチャで直接搾ってあげる。
……ほら、おちんちん出して」
命じられるままに、下半身を露出する。
言うまでもなく、ペニスは固く勃起していた。
だけど、それを早弥の目の前に突き出すと、
いきなりオナホールで肉棒を打ちつけられた。
わずかだけれど鈍い痛みが走って、思わず腰を引く。
「な、なにするんだよ……！」
「私、昨日も言ったよね？
立場を考えてって。
お兄ちゃんは私に性欲処理を手伝ってもらう立場なんだよ？
私にお願いしなきゃいけないの。
なのに、なにを偉そうにちっちゃなおちんちん見せつけてるの。
さ、床に寝転んで」
寝転ぶといっても、床には物が散乱していた。
それでもどうにか場所を作ると、僕は床に仰向けになる。
まったくもって早弥の言いなりだった。
だけど、これからしてもらえることを思えば苦にはならない。
それに本当の主導権は僕にある。
薬を使って早弥を支配しているのは、この僕なんだから。
「ん、よろしい。
それじゃ次に、っと」
早弥の手には、いつのまにかローションのボトルが握られていた。
ボトルの口をオナホの穴にあてがうと、そのなかにローションを満たしていく。
「ああ、それからこういうのって、
こっちにも塗ってあげないといけないんだっけ。
でもそんなオナニーしてばっかりのおちんちん、
私触りたくないからなぁ」
ぼやくように言うと、早弥はボトルを下に向けた。
とろっと潤滑油が流れ出し、太い糸になり……ペニスに降り注ぐ。
ひんやりとしたローションの感触に、ペニスが小さく震える。
ローションはさらに降りかかり、腰からへその辺りまでが
すっかりぬるぬるに濡れてしまう。
それからやっと早弥は椅子からおり、僕の傍らに膝をつく。
「あはは、私のところまで流れてきそう。
すごいね、お兄ちゃんがカウパー垂れ流してるみたい。
……あ、でもお兄ちゃんはこんなに我慢する前に射精しちゃうかな。
早漏さんだしね」
「……そんなこと、何で分かるのさ」
分かっちゃうんだよ、と早弥がにやつく。
「あのね、その人の性癖を見ればね、その人の大抵のことはわかるんだよ？
お兄ちゃんがオカズにしてる漫画とかゲームってさ、
早漏くんが馬鹿にされながらイジめられちゃうのが多いんだよねぇ」
言われて、顔がかっと熱くなる。
こんな状況でさえ、自分の恥部を晒されるのには抵抗があった。
「ふふ、恥ずかしい？
自分のオナニーを妹にぺらぺら喋られるのって。
そりゃそうだよね。
…………でも」
そういうのも気持ちいいんだよね、と囁かれるのと
ペニスがオナホールに飲み込まれるのが同時だった。
ぬりゅぬりゅっ、となまあたたかい生き物が絡みつくような感触。
いつも使っているはずの道具なのに、まるで違うものみたいだった。
穴の中のひだがペニスをこするたびに、
脳みそをぺろぺろと舌で舐められるような快感が走る。
ペニスのせいで穴から押し出されたローションが、
玉袋の上をゆっくりと流れていく。
袋のしわの隙間がローションに埋められていくのが感じられる。
それがまた、たまらなく気持ちいい。
「お兄ちゃん、ちゃんと意識ある？
だらぁんって、酔っ払いみたいな目になっちゃってるよ。
……ね、そんなにいいの？
私のお手伝い、上手？」
上手だよ、と言ってあげたいのだけれど、快感で舌が震えて言葉にならない。
はふぅっ、はぶっ、とまるで餌をがっつく犬みたいな声ばかり出てしまう。
かわりに首をこくこく振って、早弥の意見を肯定してやる。
「ありがと、お兄ちゃん。
でもあれだよね、私が上手っていうよりも、誰かさんが快楽に弱すぎるだけかも。
それに、お兄ちゃんが大好きなオナホだもんね。
我慢できなくなってもしょうがないよねぇ」
早弥はにたにたと笑いながら右手を動かす。
その動きは絶妙で、縦にしごき上げ、ついでオナホごと圧迫し、
それからまた不意に小刻みに上下しだす。
種類の違う刺激に絶え間なく責め立てられて、
入れて数十秒経ったかえさえ怪しいのに、もう出してしまいそうだった。
けれど、その刺激がピタリと止まる。
そして意地悪な天使の顔が、目の前に広がる。
「ねえ、お兄ちゃん。
そんなにこのオモチャ、オナホール大好き？
入れて一分もせずに射精しちゃいそうなぐらい、好き？
教えてほしいな、どうしてそんなに気持ちよくなれるのか」
頭がぼうっとして、理由なんて考えられなかった。
だけどそれでも必死に、なんとか言葉をひねり出す。
早弥に満足してもらえそうな台詞を。
「早弥に……してもらってるから。だから」
言い終わるより早く、オナホールが勢いよく引き抜かれた。
視界のなかに、快感を求めて浅ましく震えるペニスが残る。
「そういうの嫌いだなぁ」
落胆した表情で、早弥が呟く。
「どこにでもありそうな甘い台詞で妹を喜ばせて、
お兄ちゃんはそれで満足なの？
……違うでしょ。
あのさ、お兄ちゃんって自分のことがよく分かってないんだね。
ほら、もう一回ちゃんと考えて。
どうしてこんなゴムのオモチャが大好きなの？」
早弥は指でオナホ穴の入り口を押し広げて、
それを亀頭に触れる直前で揺らしてみせる。
ペニスがこれ以上ないくらい固く大きくなるけれど、でも届かない。
それで思わず腰を浮かせてしまうと、
見計らったみたいにすーっと上におあずけされてしまう。
「ズルはだめだよぉ、お兄ちゃん。
ちゃんと考えるの。
オナニーだって、頭使った方が楽しいこともあるんだよ？」
「……き、気持ちいいから。
手でするよりも、ぐちゅぐちゅってなって、あったかくて、それで」
「うん、それも理由のひとつかな。
でもそれだけじゃないよね？」
子供をあやすみたいに、早弥はにこにこしながら先を促す。
「ほ、他には……ローションのぬるぬるも好きだし、
それから、えと……女の子のアソコに入れてるって想像しながら、できるし」
「うん。正直だね、お兄ちゃん。
だけど、やっぱり大事なところが抜けてるよ？
だって、それが全部だったら、
お兄ちゃんのオナニーは女の子とのエッチの代用品、ってことだよ？
でも違うよね。
私が手伝ってあげるお兄ちゃんのオナニーは……もっと特別なこと、だよね？」
「特別な……こと？」
そうだよぉ、と唇を吊り上げながら、早弥は床に転がっていた同人誌を手に取る。
彼女はページを幾度かめくると、僕に本の見開きをつきつけた。
そこには、主人公がオナホールで女の子にみっともなく射精させられる、
そんなシーンが大写しで描かれていた。
「お兄ちゃんの部屋、こういうのがいっぱいあるの。
たんにセックスの真似事したくてオモチャ使ってるなら、これっておかしいよね？
本物のエッチが描いてあるものの方が、普通は興奮するよね。
なのに、どうして？
どうして、オナホでいじめられる漫画や動画が山ほどあるの？」
問いかけをつづけたまま、早弥はオナホの割れ目を肉棒の側面にあてると
ローションを塗りつけるみたいに竿の表面をこすっていく。
ぬめぬめとした温かい感触がペニスを隅から隅まではい回る。
頭の奥が、きゅうっ、甘く締めつけられるような気がする。
だけど同時に、絶頂にいくにはあまりに物足りない刺激だった。
「あはは、こんなこと女の子のアソコじゃできないもんね。
おちんちんの表も裏も、ぜぇんぶ素股でこすってもらえて嬉しいでしょ。
……さてと、質問のつづきだよ？
お兄ちゃんはセックスよりも、オナホでいじめられる妄想が好きなんでしょ？
それってどうして？ ね、どうして？」
「………どうしてって、そんなの……わからない、よ……」
わからないの？と早弥がわざとらしく目を見開く。
「ほんとに、どうしようもないお兄ちゃん。
じゃあ、仕方ないから私が教えてあげる。
お兄ちゃんは……はずかしめられたいんだよ」
そう告げられたとたん、身体がびくっと跳ねた。
「本物のセックスができなくて、それでオナホを使うしかない情けない自分。
でも、そんなみっともない自分を見てもらうのが……たまらなく興奮するんでしょ。
お兄ちゃん、ヘンタイさんだねぇ」
早弥は僕のペニスに唇が触れそうなぐらい顔を近づけると、
へ・ん・た・い・さ・ん、と一言一言を区切って喋る。
そのたびに妹の吐息が、そっとペニスに吹きつけてくる。
火照ったペニスにひんやりした刺激が走り、背筋がぞくぞくと震える。
「ほぅら、こんなヘンタイっぽいことされて喜んでる。
やっぱり私が研究したとおり、だよね。
お兄ちゃんは、恥ずかしい恥ずかしいヘンタイ行為をされると気持ちよくなって、
とろとろって精液をこぼしちゃうんだ。
……それじゃ、私としては頑張ってお兄ちゃんをはずかしめてあげないと。
それこそもう、どうしようもないくらいに、ね？」
「……お願い、します…………」
気がつけば、ぼうっとした頭で僕はそう答えていた。
目の前で、小悪魔の顔をした天使が微笑む。
「うん、じつはもうお兄ちゃんを喜ばすためのもの用意してあるんだよ。
……ほら、これなーんだ？」
早弥が僕の前に広げてみせたのは、制服のプリーツスカートだった。
「そ、私の中学校のときのスカート。
私の制服姿、とくにスカートの辺り、いつも陰から見つめてたでしょ。
そんなに実の妹を犯したかった？
それとも犯してほしかった？
どっちにしても……そのお兄ちゃんの夢、今日叶えてあげる。
こーやって、オナホにスカートかぶせてっと」
早弥はオナホールの上からスカートをかぶせると、腰のところで握って固定する。
ホールはすっかり隠れてしまい、
外から見るとただスカートがあるようにしか見えない。
「これで、私の下半身のできあがり。
それで……っと」
ゆっくりと、スカートが僕の腰に下りてくる。
スカートの裾が、下腹部や内股のあたりを優しくこすっていく。
ゴムとは対照的な、ざらついた布地の感触にまた快感が膨れあがる。
そして柔らかい肉の感触。
粘液にまみれたねとねとの入口が亀頭に触れて、
ずぽぉっ……とペニスを飲み込んでいく。
「お兄ちゃん、いまどんな気分かな？
夢だった中学生の妹とエッチできて嬉しい？
しかも、それを女子高生のいまの私に観察されて気持ちいい？
自分のみじめな性欲処理を眺めてもらえて嬉しい？
……なんて。ふふ、言わなくてもわかるよ。
もうおちんちんどころか、身体中がびくびく跳ねちゃってるもんね」
オナホから染み出したローションが、腰の上に広がったスカートの裾を濡らす。
紺色のスカートがさらに濃紺に染まっていく。
まるで本当に愛液が沁みだしているみたいだった。
早弥の幼い身体にペニスが飲み込まれているのだと錯覚してしまいそうだった。
「今さらだけど、謝っておくね。お兄ちゃん。
あの頃はね、まだ妹としての自覚が足りなかったの。
お兄ちゃんのオナニー手伝うっていう、当たり前のことが分かってなかった。
あの頃ちゃんと分かってたら、
女子中学生の身体でいっぱい気持ちいいことしてあげられたんだけど」
当時の、いまよりもっと未成熟な早弥に犯される想像が浮かんでしまう。
小さな身体が僕の上で揺れて、ぎゅっと締まった膣に精液を搾りとられる。
そんなイメージがとめどもなく湧いてくる。
「じゃあ犯してあげる。
ゴムと布でできた妹の身体で、変態なお兄ちゃんを犯しつくしてあげる」
早弥の手が動きはじめる。
スカートに包まれた、中学生の早弥の腰が揺れはじめる。
膣壁がペニスをずりずりと擦る。
無数の溝が、カリの裏側を断続的に刺激していく。
裏筋が何十回も何百回も強くしごきあげられる。
「お兄ちゃん、早弥のなか気持ちいい？
……そう、良かった。
この身体はお兄ちゃんのための特製オナホールなんだから
遠慮せずによがってね」
今度は早弥はスカートごとオナホールをぐりぐりと回転させる。
すると快感の種類があっという間に変わってしまう。
脳が焼けつくような刺激ではなく、
あたたかい粘液に浸るような、やわらかくじんわりとした快楽。
だけどそんな優しい快感にさえ、もう長くは耐えられそうになかった。
見えないけれど、ペニスの表面がもう溶けてしまって、
そこからじんわりと精液を漏らしているんじゃないかと思えてしまう、
それくらいに射精したくてたまらなかった。
「あは。もう射精しちゃういそうなの？
せっかくのとっておきのオナニーなのに、もう我慢できない？
もったいないけど……いいよ、出しちゃっても。
一回出しても、何回でも何回でもしてあげる。
お兄ちゃんが満足するまで、いくらでもお手伝いしてあげる」
早弥の動きがさらに速くなる。
ぬちょぬっちょと、やらしい音ばかりが鼓膜に響く。
妹の身体からかすかに漂う甘い匂いで頭がぼうっとする。
「さ、出していいよ、お兄ちゃん。
ほぅら……ね？」
右手のオナホールの動きはそのままに、早弥の左手がすっと僕の頭に伸びた。
そして頭をそっと撫でられる。
どんなにみっともなくてもいいよ、と伝えるみたいに。
その瞬間、我慢するということを忘れてしまった。
ペニスが膨れ上がり……快感が爆発した。
ずびゅぶっ！ ずちゅっ……びゅるっ………ずちゅちゅっ……！
スカートの向こう側で、ゴムと粘液がまじりあう淫靡な音がする。
スカートごと想像上の早弥の腰が激しく上下に動き、
ペニスの先っぽが膣壁の一番奥、
早弥の子宮口を打ちつけ、そして精液を塗りつけていく。
射精の律動が止むまでのしばらくのあいだ、
早弥はゆっくりとオナホールを動かしつづけてくれた。
それから不意に、早弥はスカートから手を離した。
布地が僕の腰に覆いかぶさり……それから妹の手元にはゴムの玩具だけが残る。
オナホールの入口からは、まだ精液がこぼれていた。
紺の布地の上に白い液体が、ぽた…ぽた……と跡を残していく。
その様子は……どうしようもなくいやらしかった。
スカートがゆるやかに持ち上がっていく。
……もういちど勃起しはじめた、僕のペニスによって。
「お兄ちゃん、またオナニーしたくなっちゃった？」
妹が甘い声でささやく。
「いいよ……私もまだまだお手伝いしてあげたいな。
だから、ね……もう一回、しよっか………」
早弥の目は、喜びに満ちていた。
まるで自分自身まで自慰行為にふけってるみたいに、
瞳のなかが快感で白く光っていた。
そして夕方になるまで、延々と僕たちは淫らな遊びに興じつづけた。
